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2015.07.05

ドリアは病人食!?ドリア出生の秘密に迫る

膨らんだドリア
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ドリアに隠された出生の秘密

みなさまご存じかとは思いますが、ドリアとはバターを塗った耐熱容器に入ったバターライスの上に、ホワイトソース、刻んだチーズをのせてオーブンで焼いた一品。

ドリアアップ

とろとろのチーズと熱々のホワイトソースの蕩とろけるような味わいのドリアは、子どもから大人まで、年齢を問わず愛される味わい…♪

洋食屋さんやファミレスでも、人気の高い定番メニューですよね。

 

今や、多くの人に当たり前のように食されているドリア。

あなたは、そんなドリアがもともと病人食であったことをご存知ですか?

 

今回は、病人食として誕生してから洋食の定番メニューに至るまでの意外過ぎるドリアの歴史についてご紹介しましょう。

ドリアが病人食として生まれたワケ

クリーミーなドリア

今や国民的な人気を誇るポピュラーフードのドリアですが、なんと生まれは日本。

フランス料理人のサリー・ワイルが、病人食として考案したことが始まりとされています。

 

1972年、横浜にオープンしたホテルニューグランドの総料理長であったワイル。

彼がドリアを考案したいきさつについて、4代目総料理長である高橋清一が著書でこう語っています。

 

『ある日、当ホテルに宿泊をしていたとある銀行家が体調を崩し、料理長に何か喉に通りのよいものを作ってほしい、とリクエストしました。彼は即興で、当時、20銭で売られていたタンバル、太鼓型の器に盛られたライスの上に、当時流行っていた小海老のクリーム煮をのせ、グラタンソースをかけ、焼き上げてお出ししました』

 

本格的なフランス料理で使われるグラタンソースは、たっぷりの卵黄が使われていることが特徴です。

魚介のダシが染み込んだソースはまろやかな口当たりで、栄養たっぷりのグラタンソースが絡んだご飯は弱った胃腸にも優しく、ライルが作ったドリアはまさに病人食にピッタリの一品。

 

銀行家は自分のためだけに作られた料理にさぞ喜んだことでしょう。

ドリアは、体調不良の銀行家を思いやるワイルの真心から生まれたのですね。

ドリアの生みの親、サリー・ワイルってどんな人?

厨房

体調不良の銀行家のためにドリアを考案したワイル。

実は、彼がいなければ日本の西洋料理界は数十年遅れていただろうと伝えられるほど数々の革新をもたらした料理人なのです。

 

ワイルは「どんなにいい料理を作ったとしても、サービスの態度で美味しくも不味くもなる」という思いをモットーにしていました。

料理人でありながら自らお客さまの前に立ち、誠意を込めて接客する姿は、厨房から出ることがなかった日本のコックにとって衝撃的なものでした。

 

また、それまで敷居の高かったフランス料理店を誰にでも楽しめるように革新的なシステムを取り入れたことも有名です。

 

それまでのフランス料理店には厳密なテーブルマナーやドレスコードがありました。

そういったルールに縛られることなく、誰でも自由に食事を楽しむ場所として「グリルルーム」を導入。

 

また、「アラカルト(一品料理)」を考案したのもワイルです。

今となっては単品で注文することは当たり前のことですが、当時はコース料理しか頼んではいけない決まりがありました。

ワイルはそういった暗黙の了解を打ち破り、好きな料理を好きな量だけ注文できるシステムを作り上げていったのです。

 

総料理長として働く一方で、日本の若き料理人たちの人材育成にも力を尽くしました。

「スイス・パパ」の愛称で多くの弟子に親しまれ、日本の西洋料理界を発展させたとして勲五等瑞宝賞を受賞しています。

 

料理と、料理に関わる人々のことまで心を配っていたワイル。

そういった心の温かな料理人によって、今日の洋食文化が成り立っているのですね。

そして人気の定番メニューへ

トマト系のドリア

サリー・ワイルの真心によって誕生したドリア。

以降、アラカルトのレギュラーメニューとなり、ホテルニューグランドの名物料理として好評を博しました。

ワイルの弟子たちの独立と同時に、全国のホテルやレストランでも提供されるようになり、日本中に広まっていきます。

今やどこのお店でも食べられるドリアには、このような歴史があったのですね。

 

ただ味だけを追求するのではなく、真心を込めて作った料理には食べる人の心の栄養にもなります。

もしも家族や友達に元気がないなと思ったら、ワイル氏のように栄養たっぷり・思いやりたっぷりのドリアを作ってあげてはいかがでしょうか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

Reference:Flickr,t-mizo Flickr,Jens Karlson

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