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2015.05.02

手打ちが美味しい日本そばの歴史

そば
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日本そば9000年の歴史

私達日本人にとって、そばは古くから馴染みの深い食べ物です。

 

「古くから」と聞いて、多くの方は数十年前や数百年前を想像されるかもしれません。

しかし、日本におけるそばの歴史は、数十年や数百年どころか、約9000年にも及びます。

今から約9000年前というと、縄文時代。

 

今回は、「中国4000年の歴史」を超える「日本そば9000年の歴史」についてご紹介しましょう。

そばの登場

そば畑

そばが約9000年前から日本に存在していたという事実は、高知県の遺跡から約9000年前のそばの花粉が見つかったことで明らかとなりました。

なお、さいたま市でも3000年前のそばの花粉が発見されており、このことからそばは数千年前から日本中で栽培されていたと考えられています。

 

そんなそばが歴史上に初めて登場したのは、797年。

797年に編纂された続日本書紀に、そばの栽培に関する内容が記されているのです。

続日本書紀の内容によれば、当時のそばは気候に左右されにくい救荒作物として位置づけられていたのだそう。

そばは、数百年前から人々にとって身近な食材であったようです。

 

ここで気になるのが、当時、そばはどのように食されていたのかということ。

私達にとってそばは、細長い麺状の食べ物です。

しかし、当時の歴史書にはそんな形状のそばを示す記述はなく、そば粉を練り上げ、そばがきやそば餅のようなものを作って食べるのが主流だったようです。

日本で最初のそば屋

そばの練り物

日本で始めてそば屋が開店したのは、江戸時代。

江戸の麻布永坂町において信州の行商人・清右衛門が「信州更科蕎麦処」を掲げた店を始めたのがそば屋の始まりだそうです。

 

なお、このとき売られていたそばもまだ麺状ではなく、そばの実の中心を焼いただけの練り物。

とはいえ、江戸時代には、そば粉に小麦粉をつなぎとして加えた「二八」「三七」「半々」や、そばの実の甘皮の色を入れて練った「藪そば」が登場。

 

「そば=救荒食」といったかつての認識は薄まり、「そば=ハレの食品」として、そばは縁起の良い食べ物だという認識が広まった時代となりました。

手打ちそばの登場

手打ちそば

私達の知っている細長い麺状の手打ちそば。

その最初の存在が明らかにされたのは、1574年に編纂された「定勝寺文書」です。

 

定勝寺文書には、長野県木曽郡にある定勝寺の仏殿修理の贈呈品として、千淡内という人物が徳利とそば袋を贈り、それを受け取った金永という人物が手打ちそばを振る舞ったという内容が記されています。

これにより、手打ちそばは1574年より以前に誕生していることが分かります。

 

また、手打ちそばに関する記述は、1706年に編纂された「風俗文選」にも。

風俗文選には、「そば切りは、信濃国本山宿から全国に広まったらしい」と記されています。

 

「定勝寺文書」、「風俗文選」、どちらも長野県での出来事について記されたもの。

そのため、通説では、手打ちそばは長野県で誕生したものと考えられています。

 

とはいえ、実際に手打ちそばが「いつ」「どこで」「誰」によって作られたのかが分かる文献は、未だ見つかっていないのだとか。

手打ちそば誕生の詳細は、今も尚、謎に包まれています。

形は違えど、そばのポジションは変わらない

そば定食

日本において、約9000年の歴史をもつ「そば」。

そんなそばが私達の知っている麺状の手打ちそばに変化を遂げた出来事は、その長い歴史からすれば比較的最近の話かもしれません。

 

しかし、麺状の手打ちそばは、そんな数百年の短い歴史の中でも数々の発展を遂げています。

かけそば、ざるそば、せいろそば、ぶっかけそば、鴨南蛮そば、天ぷらそば、おろしそば、にしんそば、山かけそば…

現在、日本のそば屋では数えきれないほどのメニューが展開されており、中には創作的な変わったメニューも見られます。

安くて早くて美味しい手打ちそばは、サラリーマンやOLのランチタイムに大人気で、行列を作る店舗もあります。

 

また、そばには大晦日に年越しそば、引っ越し時には引越しそば、というような行事と絡んだ風習もあり、縁起の良い「ハレの食品」という認識は今でも人々に定着しています。

 

従来のそばと現在のそば。

形状は違えど、そばが日本の食文化に欠かせない存在であることは、今も昔も変わらないようです。

 

 

 

 

 

 

 

Reference:Flickr,Yuki Shimazu Flickr,TANAKA Juuyoh (田中十洋)

Flickr,Naotake Murayama Flickr,Kentaro Ohno

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